一途愛

帰り道 龍が言った。


「冬休み 昔の友達が来るって…さ。」

「そうなの?楽しみね。」


龍の悲しそうな顔がひっかかったけど
それ以上はなんだか踏み込めなかった。

「その時 姫 付き合ってほしいんだけどいい?」

「え いいの?」

「何言ってんだよ。
いいにきまってるだろ?
うんと見せつけてやろう~~。」

いつもの龍に戻った、


「じゃあ 私頑張らなきゃ。
龍の友達に がっかりされないように。」

「しないって。
それにもしなんか思われたって俺がいいんだからいいんだ。」


その言葉ちょっと複雑だよ 龍・・・・。


「目標ができたし 頑張らなきゃ。
なんだか力が湧いてきた。」

龍が笑った。

「無理すんなよ。
俺は姫だから姫でいいんだぞ。」


「甘やかせないで。」


「はいはい~~。」


いつもの龍・・・・・・。

「大好き 龍。」

人なんて信じられなかったのに…龍にだけは
素直な心を伝えられる 不思議だね。

心が優しくなっていくの。