一途愛

今日の体育は針のむしろ…。


龍と離れた途端に 美里の攻撃が始まる。

「大関 何なの?それ。
何色気づいてるの。気持ちわるいんだけど。」


私は何も聞こえないように ジャージに着替えた。


「宗方にもしかして・・・・なんじゃないの?」
取り巻きの声


「そうだよ。だって宗方が来てから調子こいてるもん。」

「転校生だからね。何も知らないのよ。
あんたが気持ちわるいってことも。」


胸に突き刺さるけど…いつものように卑屈にはならない。

龍の魔法


「今日もドッジボールって言ってたから
またやっちゃいます?」体育委員がそう言って笑った。


「いいね~~。」


ため息が出た。
次は龍の助けはないから…早速闘うのか。

美里グループが笑いながら出て行った。

私はまた大きなため息をついた。


数人残っているおたく系のグループと目が合った。


勇気を出して微笑んで見ると
みんな一瞬驚いた顔をしたけど ひきつりながらも
笑顔で返してくれた。


今までは目も合わせたことのない人たちだった。