二人で顔をくっつけて何枚も写真を撮った。

「親に見つかるなよ~。
腰抜かしたら大変だからな。」

「パパなら追いかけてきそう。」

龍とこんなことしてるの知られたら大変だなって思った。


「姫はさ…親に愛されてるんだな。」

「他人には好かれないけどね。親には世界一可愛いと
思われてるみたいだよ。頭おかしいんだから~。」

パパは今大人気のアイドルの女の子たちが
テレビで唄っていても

「姫の方が可愛い。」と言う。

「責任感じてるのよ。劣性遺伝だし…変な名前で
イジメらてるし…。」

「愛されてる子って感じするよ。」

「そう?親が子供を愛するのはあたりまえだよ。」

「そうじゃないこともあるよ。」

龍の声のトーンが変わった。


「龍?」

「あ ごめんごめん~~~。」

いつもの龍。


「寒いな~~~。
あ・・・・・・・雪!?」

私たちの前を一瞬 はらはらと雪が降って来た。


「うわぁ~~。」

今年の雪は 龍と一緒……。

見上げていたら龍の唇も降って来た。