自分のことは棚に上げて、わたしは翔くんにお説教をし始めた。
だって、さっきのとこ絶対に笑えるのに!
わたしなんてさっきから笑い堪えてたのに、翔くん無表情。
人間じゃないよ、この人!!
「さっき司会者の人ボケてた、そこ笑わなきゃ!!」
「なんで?」
「なんでってどうみても笑えるじゃない。翔くん以外の人、絶対に全員笑ってるって!!」
「あれのどこに笑いを感じるのか…よくわからない」
腕を組み、うーんっと悩み始めた翔くんを見て、わたしは少し冷静さを取り戻した。
はっ
わたし、いったい何をしてるのーーーー!?
なんで、翔くんの前に出ちゃったの!?
でもでも、翔くんのこと見てたらいてもたってもいられなくて、つい…
テレビっ子であるわたしにあれは耐えられない。
笑わないのおかしい!!

