久しぶりに聞くその声に思わずぞわっと鳥肌が立ってしまったわたしはそいつのことを無視して、兄さんたちに聞き続けた
「嫁ぐ!?どういうこと!?」
「やだなぁ、美咲忘れちゃった?美咲と翔くんは両家公認の婚約者じゃん」
「結婚するなんて当たり前」
知ってますよ、知ってるとも!!
わたしと目の前のあいつが生まれてきたころからの婚約者であることなんて16年も前からわかっていたことだ
だから、納得いかないのだ
わたしはこんなやつとの結婚なんて絶対にいやだ!!
「この話、なかったことにさせてもらいます!!」
机をバンッと叩き、立ち上がろうとすると、兄さんたちに両肩を掴まれ、強制的にまた椅子に座らせた
「ちょっ!!」
なにするのよと顔を上げると、いつになく真剣な顔をした兄さんたちが声を潜めてわたしの耳元で言った
「駄目だよ、妹。相手は仮にも世界でも大手の設楽財閥。花菱なんて足元にも及ばないほどの経済力をあっちは持っている」
「ここで断ったら、花菱なんて一瞬にして潰されてしまう。わかったね、美咲。これはもう君だけの気持ちでどうこうできるものじゃないくらい、頭の悪い美咲にもわかるよね?」
その言葉にわたしは思わずうっと言葉を詰まらせる

