不機嫌そうにこちらを向き、視線で『でっ?』って聞いてきた。
うっ…
さりげなく聞いただけだから、後のことはまったく考えていなかった…
「えっと…つい先ほど、翔くんが笑顔でその…一之瀬さんと…その歩いて…」
もうしどろもどろ過ぎて聞いた自分が恥ずかしい。
一之瀬さんとの仲を聞いたり、まるで嫉妬みたいじゃないかぁぁぁぁ!!!
聞いた後悔と恥ずかしさがこみ上げてきたわたしは翔くんのことを見れなかった。
だって絶対に何か言われる!確実に言われる!!
「馬鹿か、お前は。あんなの社交辞令でしかない」
だけど、返ってきたのは予想外の言葉だった。
「えっ…?」
「それに俺、あの女あんま好きじゃないんだよな」
腕を組み、はぁっとため息をつく翔くんにわたしはおずおずと聞く。
「あの…それってどういう…?」
「だって、あいつ…なんか狐みたいじゃん」

