わたしは自分の名前が好き
色んな人にわたしの名前を呼ばれるたびに何故かわからないけど、とても嬉しかった
そんな気持ちを最初に与えてくれたのは、巧叔父さんだったんだ
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そんなこんなでわたしの準備はばっちりと終わり、結婚式もあと少しで始まるという中、わたしは急いで履きなれないヒールで式場へと続く廊下を歩いていた
うぅっ・・・ヒールめんどくさいなぁ・・・
ちなみに式のリハーサルは前日にやったので、手順はなんとなく覚えているが、やっぱり本番ともなるとちょっと緊張してくる
バージンロード歩いている途中にヒールで躓かないかなとか
緊張しすぎて神父さんへの問いに噛んでしまっても困る
そんなことを考えていながら歩いていたせいか、案の定ヒール慣れしていないわたしは躓く
やばっ、転ぶ!!
転ぶのを覚悟で目を瞑ったが、予想していた痛さが感じ取られなかった
むしろ誰かに支えられているような・・・と上を向くと、双子の兄さんたちのいつものにへーとした笑顔がそこにあった

