彼女の突然の登場に暫く沈黙が続いたが、その静寂を破ったのは母さんだった
「涼香・・・、あんたいつ戻ってきてたの?」
「つい昨日です、これでも急いで帰ってきたんですよ」
「リョーカのパパさん、お体の具合は大丈夫でシタカ?」
「えぇ、ちょっと眩暈がしただけでお医者様が大袈裟すぎると本人は怒っていたので、もう大丈夫でしょう」
3人の会話を聞くからに、涼香さんはどうやら自分の父親が病気で倒れたと聞きつけ、実家に戻り、父親が起き上れるぐらい元気になるまでずっと身の回りの世話などをしていたらしく、それがわたしがここ1年間彼女に会わなかった理由らしい
そして更に会話を掘り下げていると、巧叔父さんが倒れたのはいつも出張に同行するはずの涼香さんが父親の看病で来れず、いつもなら涼香さんが仕事人間の巧叔父さんにストップをかけるのだが、今回はそれがなく、そのまま無理をして倒れたという話も出てきた
なるほど、色々な点が繋がった瞬間だった
それはそうと涼香さんはいったい何しに来たのだろう?
わたしと同じ疑問をどうやら誰かが涼香さん本人に聞いたらしく、涼香さんは慌てたように持っていた箱を再度開いた
そこに入っていたのはネックレスで、小さいけれどダイヤモンドがキラキラと輝いていた
「ちょうどサムシングフォーのお話をしていたでしょう?なら、これはどうかなと思いまして」
「えっ」
「わたしが設楽に嫁ぐ際にお義父様からいただいたものなんです。だから美咲さんに」

