えっ・・・、どういうこと?
兄さんたちという支えがなくなった父さんはそのまま床に仰向けになってしまったが、何かを欲するように手をピクピクさせていると、母さんがお水の入ったコップを渡した
それを物凄い勢いで飲み干し、変な器官に入ったのか咳きこんだ
あれっ・・・?血を吐いて、重症のはずじゃあ・・・
呆然としていると、フォークダンスをしている兄さんたちから何かがポロッと落ちてきた
いったい何かと視線を向けると、そこには3分の2ほど中身がなくなっているケチャップの入れ物だった
・・・ん?
さっきは赤いものが口の中から出ていて、血だと思い込み気が動転していたが、よくよく見るとそれはケチャップの赤だった
「・・・父さん、いったい何があったの?」
口の中のケチャップを全て水で流し込んだ父さんは息苦しそうに答える
「その・・・さっき急に誰かになんかわからないものを口に突っ込まれたと思ったら、大量のトマト味の液体が流れ込んできて・・・」
そしてそのまま口から溢れ出して、この状態になったと?
へぇ~・・・
つまりさっき父さんがずっと『け』と言っていたのは、『けちゃっぷ』の『け』であり、決して『結婚式』の『け』ではなかった

