「ぐはぁっ!!」
今度は後ろから誰かの呻き声が聞こえてきた
次から次へと慌ただしいな、おいとイラつきながら振り向くと、そこにはなんと血を吐き出し、苦しそうに顔を歪め、双子の兄に支えられている父さんの姿が
「と、父さん!?」
突然のことで周りも驚き、騒ぎ始める
わたしはすぐに父さんの元へと駆け寄り、いったいどういう状況なのか知ろうと父さんに問いかける
「父さん、何があったの?ねぇ!?」
必死に呼びかけても、吐いた血の量が多いのか、父さんは『け・・・け・・・け・・・』としか呟かない
「きっとここ数日の菓子の馬鹿食いのせいで血圧が上がりすぎての吐血だろう」
「もうこの状態じゃ数日も持たないよ」
父さんの体を支えている兄さんたちの表情が深刻さを物語る
そんな・・・最初の1年間で体調が戻ったくせに、仕事に戻りたくない理由で籠ってても・・・やっと病室から出られたのに
また重い病気にかかるなんて・・・
しかもわたしの誕生日に

