確かに奴の行動は会社を背負う人間にあるまじき行為であったが、さすがに社長の座を息子たちに追いやられるとは思ってもみなかった
しかも当の本人はさほど気にしてないらしく、箱の中に入っていたチョコレートを全て食べ終えたのか、新たにポップコーンをつまみ始めた
というかさすがに食べ過ぎじゃないのか・・・?
ここに来てからずーっと何かを食べているような気がするのは俺の気のせいなんだろうか
「お前はそれでいいのか?」
「うん?まぁーね、元々僕はあんまり社長っていう柄でもなかったし、正直かったるいなーって思ってたしね」
・・・本当に今まで花菱が倒れずに経営状態が維持されてたのが不思議なぐらいこの男から仕事に対しての熱というか、そういうものが一切感じられなかった
これじゃあ解雇されるのにも頷ける
しかし奴なりにも考えがあったようで、話を続ける
「それに、本気で花菱を立て直そうとしているあの子たちの邪魔をしてはいけないんだなって思ったんだ。彼らの行動には少しばかり驚かされたけど、でも逆にそれが嬉しかったし、僕みたいなこんな駄目な親でも子供はちゃんと育っていくんだなって実感したんだ」
その言葉を聞く限り、奴もそれなりに一人の親として思うことがあったらしいが、どうやらそれはもう既に解決したらしい
言動を見ていると、終始ふざけたことしか頭にないような奴に見えるが、考えるとこはちゃんと考えて、尚且つきちんと自分の納得のいく答えを出すあたり、こいつのほうが断然に俺よりも人間として出来ている
まぁそんなこと口が裂けても言わないがな

