そこまでは大体察しがつく
問題はそのあとだ
「今から2時間ぐらい前かな?ニューヨークに留学に行っていた夏が春と秋を引き連れて僕の病室に訪ねてきたんだ」
「・・・ほぉ」
「感動の再会もそこそこに、いきなり言われたんだ。『あなたには社長の席を退いてもらいますよ』って・・・そしてそのままクビにされちゃった☆」
てへっと舌を出してくる奴にイラつきもしたが、少し待て
話の展開が早すぎてついていけなかった
「お前は実の息子たちに花菱の実権を全て奪われたのか?」
「うん。40代後半にして僕はご隠居生活に突入しようとしているわけだよ。あははは」
あははは、じゃない
「・・・それは本当なのか?」
「なんで僕がこんな嘘を君につかなきゃいけないんだよ。本当だよ、ぜーんぶ事実。僕はめでたく大量に残っている仕事から解放されて自由の身になったんだから、君のお見舞いにこれたんだよ」
今まで散々とんでもなくくだらない嘘を吐いてきた奴だから信じがたいが、どうもこの話が嘘だとは思えなかった

