だけどもし誤解したままあの言葉を理解されても別によかった
もし『設楽』という名があいつの選択肢を狭めるのなら、いっそ誤解された方がいい
それでもきっとあいつは『設楽』を選ぶのだろう
その答えがあいつの自分の決めた答えなら俺は何も口出しはしないが
出来ることなら『設楽』以外の答えを答えてほしかった
『設楽』という鳥籠から逃げ出してほしかった
だから『翔』という羽まで与えた
叶うことならば鳥籠を突き破り、天高くまで駆け上がり、どこまでも遠く自由に飛んでいてほしかった
それにこの世界はあいつにとってあまりにも残酷すぎる
「・・・俺のことを昔からまったく変わっていないといったな、雪」
「あっ、うん言ったね。何?本当はやっぱり嬉しかったでしょ?」
新たな菓子袋を片手にそう抜かす雪に俺は珍しく素直に『あぁ』と呟くと、相当驚いたのか袋の中のものを全て床にぶちまけやがった

