雪の発言のせいで一気に悪くなった俺の機嫌を気にもしない奴はけらけらと笑う
「いやぁー、巧くん。本当君って奴は・・・馬鹿だね」
「黙ってろ」
何かが奴の笑いのツボに入ったのか、暫くの間笑っていたが、またすぐに話し始める
「いっつも思うけど、巧くん、君は言葉が足りなすぎる。あれじゃあ君の伝えたいことが三分の一も伝わってないじゃないか
『お前に設楽を継げとは命じていない。だから好きなことをすればいい。もしそれでお前が『設楽』を選んだとしても、俺は何も文句を言わない』
って最後まで言ってあげないと伝わるもんも伝わらないよ!!」
それは俺の声真似なのか、やたら低い声を出し、勝手に想像でその言葉を補足する雪に少し驚かされた
何故ならその言葉は本当にその時、そう思っていたからだ
やはりこの男はふざけた言動で惑わされるが、昔から油断ならない相手だった
だけど
「その程度のことも口にしないとわからないあいつもまだまだということだ」
「いや、君の本性を知らない人間が聞いたら誰だって誤解するからね。そろそろ自覚しなよ、君絶対に色々端折りすぎだから」
ふんっ

