気付かぬうちに自然に出てきた己の言葉に驚いたが、そんな発言をどう思っているか知らないが、雪は昔から変わらぬ笑顔でこう言った
「そんなことないよ。やっぱり巧くんは昔から巧くんで、あのころと全然違うなんてことはないよ。なんたってさっきの躊躇ない僕への一撃は昔からまったく、あっだ」
奴なりに俺を慰めてくれていると思っていたが、そんなことは全然なかった
攻撃された額をさすりながら、雪は更に話を続ける
「攻撃性が異常に高いところも含めてだけど、僕はやっぱり巧くんはあのころとはまったく変わってないと思うよ。口うるさくて、厭に几帳面で、潔癖症で僕がお菓子を部屋で食べるたびに注意してくるし、それにあと意味もなく暴力を振るってくるし、あと僕への暴言も酷い、えっとあとは・・・」
「もういい」
奴の口から放たれる俺への不満の数々に思わずため息が漏れる
「でも本当は真面目で、お節介で、周囲によく気配りが出来て、うん!やっぱり巧くんは昔と変わらず僕の知っている心優しい巧くんだよ」
眩しい笑顔で恥ずかしいことを抜かす雪の言葉に胸を痛めながら、ふんっと素っ気なく返事をする
よかった、雪は変わっていない
3年前の一件が原因で気を病んでいないかと心配したが、こいつにそんなものは必要がなかった
「あれー、もしかして照れてる?照れてるでしょう?ねぇー、照れてるー?」
「うるさい、折るぞその指」
何も反応がないのをいいことに人の頬をつんつんと突いてくる奴にそう一喝すると、ぎゃっと不思議な声を上げ、手をすっこめた
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