「昨日、今日とお前を送り迎えしてる運転手だ」
運転手って・・・あの無愛想な人?てっきりもう帰ってしまったかと思った、だって既に時刻は6時を回っていて、オレンジ色の夕日が眩しい
そんな人がわたしを心配してるとは・・・思えない・・・
「で?お前は何をしてるんだ?こんな遅くまで」
大量の紙束を横目で見ながら、そう聞かれたので、わたしは声のトーンを抑えながら小さく言った
「ちょ、ちょっと頼まれて・・・」
「・・・・・・」
あ、呆れてるのだろうか・・・
そりゃあ天下の設楽財閥の次期社長の奥様がこんな使いっぱしりみたいなことをしてるのだ、呆れて当然だ
いったいどんな風に罵られるのかと心の準備をしながら罵られるのを待った
・・・・・・
・・・あれっ?
いくら待っても罵りの言葉が聞こえてこない
のでそーっと顔を上げると、目の前で紙の束をホチキスでまとめる翔くんという異様な光景が目に入った
・・・はっ?

