*
*
「・・・、だからね翔くん。いい子だから早く寝よう!」
「・・・断る」
翔くんの仕事関係のもの全て抱え持ったわたしとそれを取り返そうとする翔くんのにらみ合いが始まったのは今から15分前のこと
桂さんという最終防衛ラインを潜り抜けたわたしは翔くんの部屋へと強行突破
わたしの登場で吃驚している翔くんの隙を見て、机にあったものぜーんぶ抱え、部屋から脱出しようとすると、壁際に追いやられて、女の子なら誰もが憧れる壁にドンっとする腕に活路を奪われているということなんです
はい、こんな壁ドン嬉しくないです、吃驚するぐらいに絶望的です
「そんなことを言ってないで、今抱えてるもの、全部返せ」
「いーやでーす!!もし今これを渡したら翔くんまた今日も徹夜するでしょう!?わたし、知ってるんだからね、翔くんがここ数日寝てないの!!」
「ね、寝てないわけじゃなくて、ちゃ、ちゃんと休みは取っている」
「どうせそれ、ちょっとの間のランチとかディナーのこと言ってるでしょう!?無効です!そんなの休んだことになりません!!」
なんとか翔くんを寝かせようとするも、ここで翔くんの頑固が発動し、なかなか思うようにベットへと誘導できない

