久々に再会した妹がここ数年で凶暴化したことを知らない兄さんにこれを見せるのは少し躊躇してしまうが、この二人にはいい加減痛い目見てほしい
肩のストレッチも終わったところで顔蒼くさせている兄さんたちに一言
「いい加減にしろよ、馬鹿兄貴ども★」
ゴキっ
そして二つの悲鳴がその夜、花菱の屋敷に響いたのは言うまでもなかった
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そのあと、全ての出来事を見ていた夏兄さんは妹の豹変っぷりに驚いてはいたが、何故だが逆に感心して拍手をしていて
双子の兄さんたちは結構酷い目にあったというのに案外ケロッとしていたから、更にムカッとさせた
そのあと三人は父さんに会ってくると、三人仲良く肩を並べ、父さんが閉じこもっている病院へと向かった
あっ、一つ聞き損ねた
もし愛の逃避行でないのならば、夏兄さんはこの4年間、いったいどこで何をしていたんだろうか?
・・・まぁ、あとで聞けばいいか
そしてわたしも今日、最後の任務を遂行すべく設楽の屋敷へと急いだ

