その二人は、夏兄さんの姿を見るなり、二人そろって口をあんぐりと開けて固まっていた
「やっほー。春、秋、元気だったー?」
双子に笑顔で手を振る夏兄さんだが、反応がなく、『あれ?』と呟きながらも二人の前でひたすら手を振り続けている兄さんに心が和む
昔から双子の兄たちが花菱のトラブルメーカーだとしたら、夏兄さんはまさに癒しだった
だからあの時はまさかあの夏兄さんが?!と思っていたが・・・うん、これはかなりの確実でアレの可能性がある
はっと我に返る瞬間も同じだった双子の兄たちは夏兄さんの顔を再確認してからパァと笑顔になり
「兄さーーん!!会いたかったよ!!」
「本当にすっごく会いたかった!!」
二人して夏兄さんに物凄い勢いで抱き付いた
うん、久々の再会で抱き付きたい気持ちはわかる
だけどわたしは双子に聞きたいことが一つだけある
「ねぇ、春兄さんと秋兄さん」
「なんだい?僕たちの愛しの美咲」
「さぁ、君も夏兄さんとの再会を祝して兄妹でハグしあおうではないか」

