そう決心したとき、巧叔父さんもそんな翔くんに気付いたのか、見ていた資料を置いた
「・・・寝ていないのか?」
「・・・!いや、別にそういうわけでは・・・」
まさか声をかけられるとは思っていなかった翔くんは慌てて姿勢を伸ばす
そんな様子をキャサリーヌさんと一緒にハラハラしながら見ていると、巧叔父さんの口から出てきたのはわたしの中の今までの巧叔父さんの好感度が一瞬で下がる一言だった
「そんなことでは効率が落ちる。これからそんな姿で俺の前に現れてくれるな」
「・・・すみません」
・・・・・・はぁぁ!?
今の雰囲気、普通寝ていない翔くんを心配する場面でしょ!?
普通会社のために夜も寝ずに一生懸命な息子に言う台詞!?
心なしか翔くんの背中からもしょぼーんという効果音が聞こえてくるほど、落ちこんでいるのが見てわかる
今すぐ部屋の中に殴り込んで、巧叔父さんにあれこれ言いたいが、ここは我慢
はらわたが煮えたたぎる思いで部屋の様子を見続けていると、用事が終わったのか、翔くんがこちらに向かってきた

