この世界は弱肉強食だ
弱いものは強いものに従うしかない
これはこの世界のルールであり絶対的な掟だ
一之瀬さんたちがいなくなった教室は異常に静かになり、ある者は彼女らと同様わたしを影で笑い、ある者は同情の目でわたしを見てくる
けれど、助けてくれるものは一人もいない
当たり前だ、誰も弱者のわたしを助けようとは考えてはいない
わたしは自分の席に座り、大量の紙束をホチキスでまとめ始めた
3年前、花菱の株が一気に大暴落した。その日からわたしたちの周りの環境は一変した
昨日まで友達だった子が突然わたしを遠巻きにして、蔑んだ目でわたしを見てくる
聖美、輝以外のいままでわたしの周りにいた人間は全てわたしから離れて行った。その時、わたしは初めてこの世界の掟に思い知らせられた
弱いものはすぐにでも除け者にされこの世界には強いものしか生きていけない
弱者は強者に従い、媚を売ることでしかこの世界では生きていけない
一之瀬さんは学園でも権力を持つ強者であり倒産寸前の花菱の令嬢である弱者のわたしが刃向かうことなんてできるわけない
しかたがない、しかたがないことなのだ
なのに、目頭が熱いのはなぜだろう
くやしくて、くやしくて堪らないのは何故だろう
しかたがないことだとわかっていても、涙が溢れてくるのは何故だろう

