幼なじみ結婚





やっぱり巧叔父さんは、翔くんのお父さんなんだなぁ・・・




それにしてもまたまた意外なのはさっきまでは父さんの悪口らしきものばっかり言ってたのに、最後にはあんな笑顔を見せるぐらいだから、父さんのことが結構好きなのかもしれない




そう思うと、少しだけ嬉しく感じた




「・・・何をニヤニヤしている。お前のそういうところ、確実に奴に似ているな」




「えっ?!わたしニヤニヤしてましたか!?てかそれマジですか!?」




「騒がしいところもそっくりだ」




「えっ、うっ・・・」




「大体さっきの話も昔からさっぱり変わっていない。あの男は昔から人と関わる仕事の時だけ自ら率先してやるくせに、書類整理などの雑務は全て人任せ。今回のこともきっと今までサボってきた分の激務が嫌になったんだろう。まったく・・・」




そしてそのあと、わたしは延々に父さんの悪口?を巧叔父さんから聞かされることになった




話は内容に主に父さんの悪口?だが時頼見せる笑顔を見る限り、きっと父さんと一緒にいるときは楽しくて、巧叔父さんにとっては大切な思い出なのだろう




今日は少しだけ、巧叔父さんが仕事人間の冷徹野郎ではなく、友達との昔の思い出を今も大切にしている誠実な人だと思えた




この間の件も含めて、やっぱり巧叔父さんはわたしが思ってたような人じゃないのかもしれないと少しだけ遠く暗いトンネルの向こうからうっすらと光が見えてきたような気がした