わたしも当初は心配して、お見舞いに何度も行ってましたが、しかーし!!
「今は逆にもう仕事したくないって部屋に立て籠っている状態です。あっ、体の方は既に完治していますよ、ご心配なく」
とまで言うと、突然巧叔父さんが噴出したので、わたしは固まった
えっ、何が起こった?
あまりにも唐突なことだったので、思わず思考が固まってしまったが、もしかして今、目の前であの、巧叔父さんが笑ってる・・・?
あの鉄仮面の、顔全体の筋肉を一度も使ったことないような顔してる巧叔父さんが、今わたしの目の前で笑っています・・・だと!?
あまりにもレアな場面に遭遇してしまったため、携帯にこの場面を録画して翔くんに見せてやりたい気持ちに駆られたが、あとでそれがばれたときに何をされるかわからないので、携帯をそっと鞄の中に閉まった
とりあえず巧叔父さんが笑い終わるまで、大人しく待ってみた
数分後、やっと笑い終えた巧叔父さんは何事もなかったかのように、こほんと咳払いをし、目の前の書類に目を通し始めた
そのあまりの豹変っぷりに呆気にも取られていたが、おそるおそる声をかけてみた
「あの・・・」
「なんだ、またいたのか」
勝手に帰ったことにされてた!!

