「・・・結局はまだあの時点で輝くんは覚悟が出来ていなかったんだと思う。もう嫌だ、疲れたって言ってても今まで頑張ってきたことを放り投げるのって本当にすっごく苦しいのよ、誰だってそんなに簡単には手放す覚悟は出来なくって・・・だからその役目を輝くんは美咲ちゃんに託したのかなーって・・・」
「わたしに?」
「うん。美咲ちゃんに否定してもらうことで、自分の今まで頑張ってきたことは全ては無駄なことだったて踏ん切りをつけたかったのかもしれない」
「無駄だって、そんな、わたし・・・」
だけど次の言葉は言えなかった
わたしはあの時、確かに輝を否定した
否定、してしまったんだ・・・
『それに、誰かに否定されるのはとっても悲しいことですから・・・』
今になってキャサリーヌさんのあの言葉が重くわたしに圧し掛かる
そしてそのあとの美礼さんの言葉が更にわたしを追い詰めていく
「って・・・のは表向きで本当は気付いてほしかったんじゃないかな?美咲ちゃんに」
「えっ・・・」
「やっぱり自分の努力が全部無駄だったなんて思いたくないはずなんだよ。だからきっと本当は言ってほしかったんだよ、『そんなことないよ、輝だって頑張ってきたんだよ』って・・・でも結局はそんなことになんてならなかった」

