幼なじみ結婚





「実は設楽へのサインは結構前から出していたんだけどね、中々相手にしてもらえなくてね。しかもお爺様に気付かれちゃいけないから内密にやってて、そんな時ラッキーなことに直接、設楽翔と話せる機会が出来たんだけど、厄介なことに話を録音するって言われててね、結城の現状を直接話せなかったの」



話している途中に美礼さんが取り出したのはあの日、トイレに忘れたと言っていた携帯だった




「実はこれも盗聴機能があったんだよね」




「えぇぇ!?」




「だからあの日、わざとトイレに忘れた振りをしたんだけど、神様はとことん意地悪なのか設楽翔は美咲ちゃんを連れてきちゃったのよね」




「わ、わたしが、何か・・・?」




「さすがに美咲ちゃんの前では結城がどーのこうのとか喋れないよ。表向きはまだまだ順調な会社が裏で実は大変なことになってましたーなんて・・・信用していないってわけじゃないけど、どこから情報が漏れるかわからないからね」




・・・そういえば、お爺様に気付かれちゃいけないって




「でもホテルのレストランだと誰に聞かれてもおかしくないのでは?」




「うん、だからあの後本当は設楽翔をホテルの一室に誘い込むつもりだったの」




さ、誘い込・・・えぇっ!?




突然慌てだすわたしをけらけらと笑いながら眺めている美礼さんは話を続ける





「別にそういうつもりじゃないよ。ある人と合流して、設楽に本格的に結城を倒産させるサポートをしてほしいってお願いするつもりだったの」





そ、そうなのか・・・少しほっとした




ていうかさっきまでの流れでそういうことを考えてしまうわたしはやましい気持ちの持ち主なのだろうか