崩れていく
高く、高くと積み上げてきた砂の城が崩れていくのは一瞬のことだった
積み上げるのにあんなに時間がかかったのに、崩れていくのが一瞬だったら俺はいったい何のために頑張ってきたのだろうか
だけど仕方がない
自分で壊したんだ、自分から諦めたんだ
例えこの先に進むと堕ちていくとわかっていても、砂の城が崩れていくのを誰にも止められないように、きっともう後には戻れない
自分で選んだ道だから、傷だらけになると思うけど、きっと悔いは残らない
堕ちる覚悟はとっくに出来ている
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兄さんたちの話を聞いた翌日、わたしはとある人物に連絡をして、会って話をする約束を取り付けていた