幼なじみ結婚





でもわたし頑張る!




確かに目も合わせてもらえないけど、あれから一度も来るなとか迷惑とか言われてないし、だからきっと突破口がないわけじゃない




「ところで美咲が言ってた、巧叔父さんが翔くんに向かって放った衝撃の言葉ってどんな風に言ってたの?」




「『お前に設楽の跡を継げとは命じてない』だって!!今思い出してもムカムカする!!」




わたしのムカムカとは裏腹に兄さんたちは顔を見合わせ、笑顔で『ふーん』と呟いた




「・・・何?」




「いやぁ~?美咲はまだまだ子供ですなーって思っただけ」




「ひどっ!!兄さんたちにだけは言われたくない!!」




「なに!?兄さんたちのどこが子供なのさ!!」




「言動全てが!!というかこんなところで呑気にわたしの手伝いなんかしてていいの!?花菱、買収されて、大変なんじゃないの・・・?」





忘れていたわけではないが、花菱だって大変な事態に陥ってるわけなんだし・・・




わたしがそう言うと、兄さんたちはバツの悪そうな表情を見せ、そして衝撃の一言を放った




「そのことなんだけど・・・」




「実は、花菱が買収されるって話、白紙になったんだよ」




・・・はっ?