鞄を持って、そのまま部屋の扉まで来たが、何も言われない
まぁ文句言われるよりはマシか
そしてわたしはそそくさと部屋から出た
りんごの皮、剥く練習しよう・・・
エレベーターが来るのを待っていると、昨日と同じようにわたしの名前を呼ぶ声が後ろから聞こえたので振り向くと、救急箱らしき箱を持ったキャサリーヌさんが近寄ってきた
「ミサキ、手!!すっごい血が出てマス!!」
「えっ?あっ・・・」
手元を見てみると、血で真っ赤になっていて、このまま外に出たら一瞬にして変な目で見られるのは間違いなしだった
キャサリーヌさんはその場で応急処置をと、箱の中から色々出している姿をわたしはボーっと眺めていた
・・・わたし、言っちゃたよ、巧叔父さんに啖呵?切っちゃたよ・・・
もし明日から本当に部屋に入れてくれなかったらどうしよ~・・・
今更になって自分がしたことに焦り始めた
するとキャサリーヌさんがわたしの手の手当てをしながら突然口を開いた

