なんとか全部食べ切り、誇らしげに空になった皿を見せつけるが、もう呆れ果てて何も言えないのか、巧叔父さんに反応はなかった
そして巧叔父さんをキッと睨み、わたしは一言
「わたしは、巧叔父さんが嫌いです」
はっきりと高らかに宣言してやった
こんなこと巧叔父さんにとっては痛くも痒くもないことはわかっている
わたしに嫌われようがどうでもいいって思っているに違いない
だから言ってやった
「ぶっちゃけ言って、巧叔父さんの雰囲気とか、口調とか、人に威圧を与えるその物言いが大っ嫌いです。さっきだって、りんごは確かに不衛生だったのでわたしが責任を持って完食させてもらいましたが、人の好意を迷惑とか言ってる時点で巧叔父さんは相当ひねくれてると思いましたし、絶対に相容れない人だなとも思いました」
「だったら・・・」
「だけど、それじゃあいけないと、それじゃあ結局は昨日までのわたしと一緒なんです!!」
昨日はきっとわたしの人生の中の第二の分岐点だったのだろう
もちろん一番最初のは翔くんと結婚したその日
もし以前のわたしだったらこんな人と一生関わり合いを持ちたくないとお見舞いに、巧叔父さんに会いに行こうだなんて絶対に考え付かなかっただろう

