「・・・無理するな、見ている方が痛々しい」
「なっ!!だからこれは血じゃありませんって!!」
意地になったわたしは最後まで剥いてやろうと必死にりんごと格闘をして数分、剥きあがったりんごは皮の部分にごっそり身を持っていかれたのか元のりんごの大きさとは想像できない世にも小さく、歪な形になっていた
しかも剥いている間も何度もナイフで指を切り、所々に血がついている
そんな恐怖のりんごを目の前にまたもや微妙な空気が空間に流れていた
「め、召し上がれ★」
「いらん」
誤魔化すように笑顔で恐怖のりんごをのせたお皿を差し出したが、やっぱりばっさりと断られた
予想通りだったので落ち込みはしないが、少しばかりしゅんとしていると
「媚びているつもりか?」
「・・・はっ?」
突然何を言い出すのかと顔を上げると、さっきまで呆れ顔だった巧叔父さんがまた怖い目つきでわたしを睨んでいた

