「お見舞いです!りんご持ってきましたけど、食べますか?」




がその言葉に返事はなく、巧叔父さんは扉の向こうに視線を向けた




「おい、キャシー。部屋に誰も入れるなと言ったはずだが、聞こえているのか?」




中々姿を現さないキャサリーヌさんに苛立ちを感じてるのか、ピリピリ感が半端ない




キャサリーヌさん、早くカモン!!





「ふえぇーい。何デスカ、ボス?」




数分後、かなり気の抜けた感じのキャサリーヌさんの声が扉の向こうから聞こえてきた




「だから、部屋に誰も通すなって・・・それに何故この娘がここにいるんだ」




「お見舞いです!!」




手に持っているりんごを見せつけるように差し出したが、無視




「それはデスネ、ボス。ミサキがわたしに手土産として行列が出来て午前中には売り切れてしまう洋菓子店のシュークリームを持ってきてくれたんデスヨ」




「それがどうした?」




「わたし、これが本当に本当に食べたくて・・・今までも何度も買いに行こうとトライしましたが、ボスに邪魔される毎日・・・。それがついに今日食べられるということで、ミサキには感謝の意味を込めて本来なら立ち入り禁止のボスの部屋に案内したというわけなんデスヨ」