「その答え以外でお願いします」




自分では何も決められないくせに要求ばかり多いやつだなって思われてもしかたがない




いつまでも誰かに守られてるばっかりでは嫌なのだ




けれども、いったい何をしたら人のためになるのかもわからない





「・・・ありふれた答えかもしれないけど、美咲は自分のしたいことをすればいい。その、誰かのためとかそんなことは考えないで、いつものようにしたいことをすればいい」




「でも・・・」




「それで救われる人も、きっといるから。大丈夫」




腑に落ちないわたしの頭を撫でながら翔くんは言った




わたしの、したいこと・・・




本当にそれでいいのかな?




わたしのしたいことをして誰かを傷つけることはないのかな?




・・・・・・・




たぶん、大丈夫




翔くんがさっき大丈夫って言ってくれた




わたしが世界で一番大好きな翔くんがそう言ってくれたんだから、きっと大丈夫




単純だけど、そう思う