い、生きてって・・・随分壮大な話になったなぁ・・・
「お、大袈裟だよ。翔くん」
「そうでもないんだ。もし美咲が外の世界に出たときに今みたいに周りにいる人たちがみんな自分の好きな人たちとは限らない、もし周りの人間を誰一人好きになれずに、今みたいに嫌いだからという理由で関わるのを終わらせてしまったら、美咲は一人になってしまう。一人になるのは怖いだろ?」
翔くんの問いにわたしは自然に首を縦に動かす
「誰だって一人になるのは怖い。だからそうならないためにもまずは相手のことをよく考えて、理解はしなくてもその人の考えを受け入れなくちゃいけないんだよ。たぶん、キャシーが美咲に伝えたかったのはこういうことなんだと思う」
「・・・翔くんはエスパーか何かなのですか?」
「えっ、何で?」
「わたしが翔くんに言ったのはある人に『それはあなたが決めることではない』と言われたということだけなのに、なんで今日、わたしがキャサリーヌさんと話した内容がわかるんですか?」
見上げると、翔くんは少し困った顔をして、何かとっても言いにくそうだったが、わたしの問いに答えてくれた
「美咲は自覚してるかどうかわからないけど、美咲とキャシーは性格がよく似てるんだよ。なんというかすぐによく考えもせずに一人で突っ走るところとか、相手の話をあまり聞かないとことか、あと思い込みが激しいところとかも」
ぐはぁっ
それはまさしくわたしが今までも薄々感づいていた自分の欠点
他の人に言われてもショックは大きいが、翔くんに言われたことで更にダメージがアップする

