暫くふたりのいちゃいちゃタイムに突入していたが、突然翔くんが何かを思い出したのか口を開いた
「さっき、美咲がある人に言われたって・・・言ってただろ?」
「あっ、うん」
「たぶん、俺それが誰だがわかる気がする。俺も昔、その人ではないけど、同じようなことを言われた記憶はある」
「えっ!?」
キャサリーヌさんが!?
あれっ、でも翔くんさっき、その人ではないけどって言ってなかった?
よくわかっていないわたしに微笑みながらも、翔くんは話を続ける
「ややこしいから、今から美咲と今日話した人物をCさんとして俺が昔話したことのある人物をNさんとしよう」
「う、うん」
よくわかんないことがいきなり始まったが、これもわたしがちゃんとキャサリーヌさんの言葉を理解していないからだよね
「Cさんが美咲にそんなことを言ったのはたぶん、これから先の未来で美咲に必要だと思ったからだと俺は思う」
「これから、先の未来?」
「そう。美咲はこれから、たくさんの人に関わっていくうちにそれぞれの価値観や意見に触れていく。きっと自分とは相容れない価値観を持った人とも関わることになるかもしれないけど、だけどそれでこの人とは一緒にいたくないからと終わりにしてはいけない、というか大人になるにつれそれが出来なくなっていく」
「・・・どうして?」
「そうじゃないと生きてはいけなくなるから」

