「むしろ俺が謝らなくちゃいけない。美咲のことを忘れていたなんて自分が情けない」
そう言うと翔くんはわたしの手を取り、ちゅっと軽く口づけをし、真っ直ぐにわたしを見た
「ごめんな。それと、ありがとう。俺は美咲を好きになれて、本当によかったよ」
・・・本当に色んな意味で心臓に悪い
翔くん、今それを言うのは反則だよ
もう胸がきゅんきゅんし過ぎて、どうしようさっきとは違う意味で痛い
「わ、わたしも、翔くんのことす、好きになれて、嬉しいです」
真っ赤になった顔を見られまいと、照れ隠しで今日何度目になるかわからないがぎゅーっと抱きしめる
やっぱり、『好き』を言葉にするのはまだ慣れない
でも、ぎゅっと抱きしめ返してくる腕のぬくもりを感じるたびにやっぱり翔くんのことがすっごい好きだと溢れてくる
さっきまで悲しい気分だったのに、今はこんなにも嬉しい
ただ翔くんに恋をしてるだけなのに、本当に人を好きになる気持ちってすごいな
翔くんへの好きを再確認したわたしは益々翔くんを好きになった

