「んーっ・・・・」
心地よい眠りから醒めると、見慣れた天井が目に入った
あれっ・・・、わたし確か翔くんの帰りを部屋の前で待ってて・・・、もしかしてあのまま寝ちゃったのか
でもこの心地よい感触はどう考えても廊下の床ではない、正真正銘のベットのふわふわ感
いったいここはどこだろ・・・?
完全に醒めていない頭でよっこいせと体を起こすと目の前に会いたくて会いたくて堪らなかったあの人の背中が見えて、胸がぎゅーっと締め付けられ、泣きそうになった
ベットから抜け出し、背中に抱き付くと、さっきまで何かの資料を見ていた翔くんが少し驚いた表情で振り向いてきたが、すぐに優しい声で『どうした?』と聞いてきて、頭をわしゃわしゃと撫でてくるから、何故かわからないけど涙が溢れてくる
突然泣き出したわたしに動揺する翔くんはどうすればいいかと悩むと、後ろで抱き付いていたわたしを前へと移動させ、体をぎゅっと抱きしめた
そのことでますます涙が溢れてくるわたしは咄嗟にある言葉を発した
「ごめんなさい・・・」

