「もし・・・相手が間違っていたとしても、それを否定してはいけないんですか?」
「・・・確かにそういう時もありますが、でもやっぱり先に否定するよりもまずは相手がどうしてそんなことを言うかを考えて、そして受け入れるというのが大切なんデス」
「受け入れる・・・それって無理やり納得しろってことですか?」
「いいえ。肯定をするのではなく、受け入れるんデス。そういう考え方もあるんデスネーみたいな感じで・・・。今はまだよくわからないと思いますが、ミサキにも近いうちにわかる時がくるでしょう」
「・・・はぁ・・・」
「それに、やっぱり誰かに否定されるというものは悲しいですカラネ・・・」
「・・・・・・」
暫く沈黙が続いたが、キャサリーヌさんはにこっと微笑み、それを破った
「なんか、お説教みたいな感じになって、辛気臭くなってしまいましたネ。紅茶もすっかり冷めてしまいましたので、新しいのを頼みましょうか。スミマセーン」
店員さんを呼んで新しい紅茶を注文してから、さっきまでの話がまるでなかったかのようにキャサリーヌさんは関係のない楽しい話をたくさんしてくれた
たぶんわたしが色々と考えて落ちこませないようにしてくれているんだろうけれども、胸の中はモヤモヤとしたままだった

