とりあえず何がなんだかわからなくなったわたしは暫くの間、茫然とそこに立ち尽くしていた
なんで翔くんあんなこと言われたのに、怒らないの?
どう考えてもさっきは怒っていい場面だったのに・・・どうして?
その理由を聞こうと、翔くんの後を追うために部屋から出ようとしたが、何も言わないまま部屋から出るのは例え巧叔父さん相手でも失礼だと思い、わたしはギロッと巧叔父さんを睨み
「体には気を付けてください!それじゃあ、失礼しました!!」
そう言い残し、急いで部屋から出た
だけどやっぱり立ち尽くしていたせいもあり、廊下に既に翔くんの姿はない
うぅ・・・なんかモヤモヤするなぁ・・・
腑に落ちない感が半端ないが、もうここにいる理由もないので屋敷に帰ろうとエレベーターのボタンを押そうとすると、わたしを呼ぶ声が聞こえた
「ミサキーー!!ウェイトです!ストーップです!!」
声をした方を向くと、キャサリーヌさんが小走りでこちらに駆け寄ってくる
「キャサリーヌさん・・・」
「先ほどは大したオモテナシ出来ずすみません!よかったら、これからワタシとティータイムとかどうですか」
ティータイム・・・
どうせ今からやることもないし・・・
こくんと首を縦に振ると、キャサリーヌさんはやったーと子供のように喜んでわたしに抱き付いてきた

