「それでこれがマイジュニアのお写真デス!!可愛いデスヨネ?可愛くないわけないデスヨネ!」
「は、はぁ・・・」
巧叔父さんがいる最上階の社長室に着くまで、キャサリーヌさんはずーっと喋り続けていた
何を喋っていたかというと、まぁ殆どは自分の息子さんの惚気話です
さっきもマイダーリンという単語を発していたからきっと付き合ってる人はいるだろうと思っていたけど、まさか結婚されていたとは!
しかも子供までいるし
だからきっと本当に翔くんとはそういう男女の関係はなさそうで、2年前のあれは本当にわたしの勝手な思い込みだったんだって改めて思った
それでも翔くんの弁解がなかったってことに少しショックを受けているが、いかんいかん
翔くんだって悩んだ末にわたしを突き放す選択をしたのだ
わかってはいるんだけど、やっぱり少し複雑である
そんなことでモヤモヤしていると、エレベーターが目的の階に着いたのでチンという音が鳴った
隣にいる翔くんの緊張がすっごく伝わってくる
エレベーターから降りると、長い廊下があり、その奥に大きな扉