翔くんの手を引いて、扉を開けようとしたら、引いてた手をギュッと力強く握られ、後ろへと引き寄せられる




「・・・翔くん?」




振り向くと、無表情だった翔くんがまるで捨てられた子犬のような潤んだ瞳でわたしを見つめ、こう言った




「い、一緒にいてくれる?」









もちろんですともぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!




その瞬間、わたしのハートは一発で打ち抜かれた




「大丈夫だよ、翔くん!!今日は一日中、わたしがこうやってぎゅってしてるから!!」




両手で翔くんの拳を握り返すと、翔くんはほっとしたのか、こくんと小さく頷いた




か、かわええええええええ!!!




なんだ、この可愛い生き物は!!




はい、それがわたしの旦那様、設楽翔くんです!!




もうわたしの中はお花畑でいっぱいになり、幸せ全開って感じだが、不意に翔くんの表情が見えた