幼なじみ結婚





どうして輝なんだろう




もし他の人だったら、きっと今頃拳で思いっきり殴ってたと思うけど、でもまさか本当に輝だとは思わなかった



苗字が違うといっても、輝の母方の祖父は結城の現会長




今、思えば『結城』という名前・・・ううん、それよりもっと前、あの写真が送られてきたときに気付くべきだった



でも・・・気づいたとしてもわたしは輝に言えたのだろうか




今、最悪な事態を起ころうとしているというのに、輝と話すのが少し怖いと思う自分がいるのに・・・



それにまだ信じたくないという気持ちもある




輝がそんなするはずがない、輝なわけない




昔からずっと聖美と三人で遊んでいて、わたしが悲しいときも、つらいときもずっと変わらず一緒にいてくれたのに




・・・どうして、輝なの





頭の中でぐるぐると葛藤している中、着いたのは普段お昼休みのときには日向ぼっこをする生徒たちでいっぱいになる中庭だった




今は授業中で、誰もいなく、いつもの騒音が嘘のように静かだった




「・・・で、美咲はどこまで知ってるの?」




そんな静寂を先に破ったのは輝だった