そういえば学校から勝手に逃げ出したことを思い出し、今日はもうこのまま帰ろうと兄さんたちに裏口までついてきてもらってます
正門はまだ人がいっぱいで・・・
「で、もし翔くんに変なことされたらすぐお兄ちゃんたち呼んでね。一瞬にして翔くんを亡き者にしてあげるから」
「ごめん、冗談に聞こえないんだけど・・・」
「いやだなー、冗談なわけないじゃーん。お兄ちゃんたちはいつでも本気だよー」
表情はいつもとかわらずあははーとしてるのに、目がまったく笑ってない
本当に毎回思うけど、この人たちなんでこんなに翔くんを目の敵にしてるんだろうか・・・?
「じゃあ、わたしそろそろ行くから」
来た時同様、できるだけこっそりと屋敷から出ようとすると
「あっ、忘れてた。みーさーきー!!」
背後からわたしを呼ぶ大きな声が・・・って!!
「兄さん、声!!声、大きい!!」
急いで戻り、春兄さんの口を塞ぐと、悪びれもなく『ごめーん』とへらへらしながら謝ってきた
この人たち、本当に今の状況わかってるのか・・・?

