「ちょーっと、待って!!わたし、まだ翔くんとキス以上のことしてないからーーー!!!」
叫び終えた後、はっと自分がどんでもないことを言ってことに気づき、上を見上げると、兄さんたちもわたしの突然の行動に吃驚して目をまん丸く見開いていたが、すぐにいつものにやーっとした笑顔に戻った
「そっかー、美咲はまだ純粋な乙女だったかー」
「今思えば、翔くんにそんな度胸あるわけないよねぇー」
急にきゃっきゃし始めた二人はわたしがいることを忘れてるか、ぐるぐると回り始めた
「あっ、でもキスはしたんだ」
「マジか、口縫っとくか」
「何、恐ろしいことしようとしてるの!駄目!!翔くんいじめるの禁止!!」
兄さんたちの間でばたばたと暴れながらそう言うと、二人は『えーっ』と口を尖らせた
本当にしそうだから、これが兄さんたちの怖いところ
・・・でも、不思議とさっきの悲しい気持ちとかが胸から無くなってたし、正直少しほっとした
さっきは兄さんたちの口から無理って言葉を聞いて、混乱してしまったけど
兄さんたちはいつも通り、にこにこしてる

