「だって、兄さんたち言ってたじゃん!絶対に花菱を立て直してみせるって、今まで自分たちを見下してたやつを見返してやるって言ってたじゃん!!」
「美咲、落ち着いて。ていうかそれ、誰から聞いたの?」
子供のようにわんわんと泣くわたしをどうにか泣き止ませようと宥めるがどうにもできない兄さんたち
「そのためにわたしまで駒にして設楽家に売ったくせにーーー!!!」
「うわっ、これ絶対翔くんがちくったって」
「あいつ、いつか絶対にシメる」
「ていうか、この状況どうするよ?」
「仕方ない!!こういう時は・・・」
こそこそと話している二人にムカつき、更に大声で喚きだそうとしたとき
ぎゅっ
体全体が温かいぬくもりに包まれた
「ほーら、泣かない。泣かないよー美咲」
「お兄ちゃんたちがいるからねー、いいこ、いいこ」

