それに引っかかるといったら、もう一つ・・・
「おいっ」
「えっ、あっ・・・えっ!?」
「さっきからボーっとしてる」
「あっ、うん・・・」
気付いたら車の中にいて、隣には何故か不機嫌そうな翔くん
翔くんの顔を見てふと思い出すのは美礼さんとの会話
駄目だ、思い出しただけでにやにやしてしまいそう
不審がられないように手で口元を隠す
「・・・今日はどうだった?」
「あっ、えっと・・・楽しかったです」
「そうか・・・」
それっきり翔くんは窓の外の景色に目を向け、口を閉ざした
そういえば・・・
「どうして急にあの人たちに会わせてくれたの?」

