「ぷはぁぁー、やっぱりむっちゃんはうまい!!」
しかもなんか仕事帰りのお父さんみたいになっている
あれっ・・・?もしかして別人・・・?
わたしの視線に気づいたのか、美礼さんはむふふと笑った
「さっきと全然違うでしょう、わたし」
「えっ、いや、そういうことは・・・」
「いいのいいの、そういう反応はもう慣れっこさ」
けらけらと大口で笑う美礼さんに戸惑いを隠せないわたし
「これでもさぁー、一応大企業の令嬢ってやつでしょう?わたし。だからさ、昔から姉さんたちに殿方の前ではもっとお淑やかに!!エレガントに!!ってよく言われてきたから結構頑張ってるんだけど、やっぱ無理だわー、ああいうもろ『わたし、女の子です』みたいな喋り方とか仕草。それに比べて美咲ちゃんはすごいねー、素であんなに女の子っぽいだもん」
一人でぺらぺらと喋りだす美礼さん、それを呆気に取られながら聞いてるわたし
そんなわたしの状態に気づいたのか美礼さんはおっとと口を手で押さえた
「ごめんねー、一人で勝手に喋ってて・・・そのうえこんなとこに連れてきたくせになんも説明なしとか」
「いえ、だ、大丈夫です!!・・・す、少し困惑してるだけで・・・」
やっぱりさっきとはあまりにもキャラが違いすぎる美礼さん
か、翔くんとかも仕事の時とか外の人と会うときと家の中で性格は少し違うからこの世界の人はみんなこんな感じで二面性があるのかな・・・?

