そんな不安で胸をハラハラさせていたら、狭い廊下から急に大きな空間に出た
休憩スペースなのかゆったりとした椅子が何個も置かれており、美礼さんに導かれるままわたしはその一つに座らされた
「あ、あの、美礼さ・・・」
「ちょっと待っててね」
状況を説明しようと声をかけたが、美礼さんはどこかに行ってしまい、わたしは内心不安なままその場で一人待っていた
な、なんでこんなとこに連れてこられたんだろう・・・
ていうかトイレに携帯忘れてきたんじゃないの!?ここトイレじゃないし
やっぱりあれ嘘だったのか・・・、本当はわたしに用があったのか・・・
「おまたせー」
戻ってきた美礼さんの声にビクッと顔をあげると、手元にはさっきはなかった携帯と缶ジュースらしきものが2本
「どっち飲むー?むっちゃんオレンジとりんごー」
キラキラした笑顔でそう聞かれ、無意識に答えていたのか、オレンジのほうを渡された
あれっ・・・?なんかさっきとキャラ違う・・・のか・・・?
隣の椅子に座り、缶の開け口をぷしゅっと開け、豪快に飲む姿はさっきのザ・お嬢様だった美礼さんとはどう見ても程遠い

