後日談




「・・・で最後は二人とも昔のころに戻ったかのように楽しく会話をしておりましたよ」



桂が微笑みながらそう言うと、それを聞いていた花菱家の次男の春はつまらなそうにジトーとした視線を桂に送っていた




「何、その初々しい惚気話。違う!!僕が求めてたのはそれじゃない!!もっとドロドロした展開が欲しかった!!」




「ドロドロと申しましても、それはそれであったら困りますし・・・」




駄々をこねるようにつまらないつまらないと連呼する春の後ろからそれにそっくりな人影が向かってきた




「二人とも、こんなとこで何やってるの・・・?」




廊下の物陰でこそこそと会話している二人を見て、顔をしかめながらやってきたのは同じく花菱家の三男、秋だった




「ちょっと聞いてよ秋!!さっき桂さんから聞いたんだけど、美咲と翔くんがいい感じになってるんだって、どうしよう!!」




「ふーん・・・よかったじゃん」




騒ぎ立てる春とは打って変わって落ち着いた反応見せる秋





「何でそんなに落ち着いてるんだよ!!どうしようぉ、美咲が翔くんの手籠めにされる・・・」




「何がどうしようなの?いいじゃん、二人がいい感じなら」




「よくないよぉ!!僕の美咲が翔くんのいいようにされるなんて納得いかない!!」