見なきゃ、見なきゃ気づけないもの・・・
意味が、意味がまったくわからない!何を見ればいい?
とりあえず目の前にいる美咲をジーと見つめていると、自分に向けられる視線に気づいたのか美咲は急に動きを止めた
更に見つめ続けると、今度はまた挙動不審になり、アワアワと慌てはじめた
そして
「あ、あの!!かけりゅ、翔くん!!」
何か覚悟を決めたように突然大声を張り上げた
少し噛んだけど
「・・・・・・」
どう返事したらいいかわからず、無反応のままでいると美咲はまたオロオロとし始めた
するとすぐ傍からわざとらしい咳払いの音が聞こえた
その方向を向くと、桂が普段絶対に見せないような怖い顔でこっちを睨んでいる
あっやばい、完全にキレる寸前だ、これ
普段優しいやつが怒るとすっごい怖いというか、桂はそれの典型的なタイプで怒ると本当に本当に怖い
幼いころ一度だけ怒らせたことがあるが、あれは本当にトラウマになるレベルの怖さだった
今でも一か月に一回はその時の夢をみてうなされているぐらいだからな・・・

