聖美の叫び声が痛いほど聞こえてくる。
首だけくるっと振り向くと、今にも泣きだしそうな聖美がいた。
そりゃあ、あの時いきなり帰っちゃたうえにそのあと連絡も全然してなかったからなぁ・・・
色々迷惑かけたし・・・
「大丈夫だよ、聖美。ぜーんぶ、大丈夫だから。わたし、全然悲しくないよ、今」
満面の笑みでそう言うと、その言葉で安心したのか聖美の瞳からぶわっと涙があふれ出てきた。
「美咲ーー!!よかったぁぁ、よかったよぉぉぉ!!」
よいしょっと起き上ったわたしに号泣しながら抱きついてきた聖美の頭をよしよしと撫でながら、廊下にちらっと視線を向けたが、そこにはもう輝の姿はなかった。
まぁ今度聞けばいっか・・・
その後、聖美にあの後のことを散々聞かれ、少し照れながらも実は両想いでしたー、でへへと報告すると、聖美はまたぶわっと泣き出して、鼻声になりながらよかったねー!!よかったねー!!って自分のことかのように喜んでくれた。
もう何回以上思ってるかわからないけど、わたしは本当にいい親友をもったと思う。
そういえばいっつもわたしの悩み事ばっかり聞いてもらってて、聖美はあまりそういうことわたしに話さない気がする・・・
もし聖美に今度悩み事を相談されたら、わたしも一生懸命聖美の役に立てればいいなぁ

